一生の間に、80%の人は腰痛を経験するといわれます。重いものを急に持ち上げたりすると起こる、腰に強い痛みを感じる腰痛は老若男女問わず起こりうるトラブルであるといえ ます。一過性の腰痛ならばまだしも、後々まで影響する腰痛を患うと、日常生活に支障を きたしてしまいます。今回は腰痛を予防するための注意点と改善法をみていきましょう。

姿勢の歪み
足のどこに体重がかかっているかを調べる測定器で、日常的に腰痛を感じる女性の朝と夕方の 立ち方を比較した調査によると、朝はつま先とかかとの両方に体重がかかり、バランスよく立っているが、夕方になると腹を突き出した形で重心が後ろにかかり、かかとだけで体重を支えているケースがあったそうです。疲労がたまると、背中の筋肉は 緊張するのに腹の筋肉は緩み、正しい姿勢を保ちにくくなる→その結果、骨盤にゆがみが生じ、腰痛が出やすくなるのです。
改善策の1つが、骨盤を安定させ、筋肉を柔軟にする歩き方と体操です。正しい歩き方は腰痛の 解消にも効果的!ぜひ意識してみてください。
↑①背筋を伸ばして立つ②ひざから前に出すイメージで片足を出す③着地はかかとから踏み込み、 骨盤を前に押し出すようにする④前足に骨盤を  しっかりのせる⑤側面から見ると二等辺三角形になるように後ろのひざを引き寄せる⑥後ろ足を引き寄せたら、ひざを伸ばして前に出す

①ひじを曲げて脇を締める②両手を頭の後ろに 組み、ひじを180度に開く。この時、腰が反らないよう、おへそで背中を押しながら腰をまっすぐ立てる③両手をまっすぐ上に伸ばし、手のひらを内側に向ける。両腕を耳に近付け、ゆっくり鼻から息を 吸い、口から吐き出す④腹と背中の緊張を緩めず、肩の力を抜いて両手を太ももの上に下ろす→

又、デスクワークの長い人は、正しい姿勢を 保って座り続けることが大切です。時々両腕を使ったエクササイズで姿勢を確認すると良いでしょう。他にも足を伸ばして両腕を胸の前で 交差させて座り、お尻の力だけで前進する「お尻ウオーキング」も腹と背中の筋肉を強化するのに効果的です。

骨盤ベルトの活用
骨盤を締めることで姿勢を安定させるベルト「骨盤ベルト」やショーツと一体化した「骨盤ショーツ」などと呼ばれる予防グッズが多く 販売されています。痛みを和らげる科学的根拠はないのですが、経験的に腰の具合がよくなる人がいるのも事実。使うときの注意点としては、きつく締めすぎず、就寝中は使用しないこと。長期間使用すると背筋
腹筋などの弱化を進める可能性も考えられるので、注意が必要です。
正しい姿勢と歩き方、予防グッズも適度に取り入れながら、つらい腰痛を乗り切りましょう!